2025年10月24日(金曜日)、電子書籍『零細生業ジジババ店のマーケティング(2)』をキンドルでセルフ出版しました。
『零細生業ジジババ店のマーケティング(2)』の目次と要約は以下の通りです。
『零細生業ジジババ店のマーケティング(2)』の目次です。
【1】商売における地図依存型、価格競争型、共感重視型の三つのスタイル
(1) 商売の3つのタイプについて
(2)地図に依存する立地商売
(3)地図に依存する立地商売の環境について
(4)コモディティービジネスについて
(5)コミュニティービジネスについて
(6)地図をベースとしたコーヒー豆自家焙煎店の展開
(7)コミュニティービジネスのコーヒー豆自家焙煎店
(8)コミュニティービジネスは共感を基盤とするビジネス
(9)パパママストアーが生き残るための道筋
【2】資本主義の学校は零細商店の商売には役立たない
(1)パパママストアーは「お客さんを積極的に探す商売」には適していません。
(2)資本主義の学校で学んだとしても
(3)お客さんに見つけてもらう商売が最も適している
(4)新規参入の難しい市場で商売をしている
【3】幸せなパパママストアーを目指す
(1)エカワ珈琲店の歩みから
(2)小さな商いは、信頼から始まる
(3)小さな商売の意気込み
(4)未来を予測するより、未来をつくる商売を
【4】ローカル商売という生き方―生活圏に根ざす商いの哲学―
(1)地域密着からの転換点
(2)人は「自分の世界」を生きている
(3)ローカル商売の自己流哲学
(4)ローカル商売は「人の営み」である
【5】デジタル社会における希少性(不足)の経済
(1)希少性と消費欲求
(2)デジタルの世界
(3)経済活動の基本は希少性
(4)コネクションエコノミー
(5)リレーションシップ
(6)永続的な価値の構築
(7)パパママストアーとコネクションエコノミー
【6】パパママストアーの持続可能な商売
(1) 商品・サービスの本当の価値について
(2) 生活感の共有について
(3) 信頼をベースとする経済について
『零細生業ジジババ店のマーケティング(2)』の要約です。
この電子書籍は、和歌山市で30年以上続く零細生業のコーヒー豆自家焙煎店「エカワ珈琲店」の商売経験を通じて、地図依存型、価格競争型、共感重視型の三つの商売スタイルと、それぞれの特徴や持続可能な商売のあり方を解説しています。
特に小規模店舗が生き残るためのコミュニティビジネスの重要性や、資本主義の一般的マーケティング手法が零細生業店に適さない理由を述べています。
三つの商売スタイル
商売には「地図に依存する立地型」、「価格競争を軸とするコモディティビジネス」、「共感を基盤とするコミュニティビジネス」の三タイプがあり、それぞれ異なる特徴と戦略を持つ。
現代では特にコミュニティビジネスの重要性が高まっている。
地図依存の立地商売
立地が成功の鍵であり、地域密着型で利便性を提供するが、地域経済の変動に弱い。
エカワ珈琲店も1990年代は競争が少なく繁盛したが、競合増加で苦戦した。
コモディティビジネスの特徴
価格競争を主軸とし、大量生産・大量消費を前提にマスメディアを活用するが、零細生業店には参入や成功が難しい。
Google検索上位を狙う施策も、広義のコモディティビジネスに含まれる。
コミュニティビジネスの意義
共感と信頼を基盤にし、物語性を持つ商品やサービスを提供する。
価格競争に巻き込まれず、長期間続けることで価値が増す老舗のような存在。
地域の一部のコミュニティに特化し、深い関係性を築く。
零細生業店に適した商売
資本主義の学校で教わる「お客を積極的に探す商売」は零細店には不向きで、「お客に見つけてもらう商売」が適している。
エカワ珈琲店は、自身の経験・技術を必要とする限定的な市場で独占的に商売を続けている。
幸せな自営業の条件
「楽しく働き、それなりの収入を得る」ことが幸せの基盤。
過去の過剰な価格競争から脱却し、誠実に自分たちの価値を信じて丁寧に商売を積み重ねることが重要。
生活感を共有する少数の信頼できる顧客に商品を届けるマーケティングが有効。
ローカル商売の哲学
地域の生活圏に根ざし、狭く深く信頼関係を築くことが基本。
大手のように広く浅く顧客を獲得するのではなく、生活圏内で認められる努力が必要。
人は自分の生活圏を基準に物事を捉えることを理解し、それを活かす。
デジタル社会とコネクション経済
物理的な希少性は減少したが、デジタル社会では「つながり(コネクション)」が希少資源となり、信頼関係を築くリレーションシップが経済の基盤となる。
コネクションエコノミーは、零細生業店に安定的な利益と生きがいをもたらす可能性がある。

