69歳の私は、歯医者さん通いと縁が切れません。1970年代、私が20代だった頃、人生80何年という時代がやって来るとは考えられなかったので、虫歯を放置していた報いなのかもしれません。
老化は、高齢者に様々な身体的な劣化をもたらします。しかし、年齢を重ねる(老化する)ということを肯定的に考えてみるのも面白いことだと考えています。
私は珈琲屋です。珈琲の世界では、エイジング(年齢を重ねる)を肯定的に捉えている現象が幾つかあります。
例えば、コーヒー生豆のエイジングです。
一定の環境下でコーヒー生豆を保存して置くと、色々な要素が重なって、素晴らしい味わいを持つコーヒー生豆に変身することがあります。一度、その変身の素晴らしさを味わってしまうと、病みつきになってしまうと言われています。
21世紀の現在(2020年)、インターネットが生活の隅々まで影響を及ぼしています。ですから、高齢者であっても、インターネットを上手に活用できれば、相当に肯定的(ポジティブ)な老後生活を楽しめる可能性があると考えています。
ということで、年齢を重ねて行くことを、できるだけ肯定的(ポジィティブ)に考えてみたのが以下の10個の項目です。(インターネット社会を前提にしています)
(1)毎日のように起こる社会的な変化に適応しながらという前提があますが、残り少なくなっている人生の時間を大切に使おうと考えています。
(2)SNSなどで若い人たちの発信する情報に接していると、現在の若い人たちが、若かった頃の私たちよりも相対的に賢くなっているのを感じることができます。そのように、素直に感じることができるのも、年齢を重ねて来た効果なのかもしれません。
(3)皆がそのように考えている、人気がある、流行っている等々、他の誰かが何を考えているかをあまり気にならなくなって来ています。
(4)悪く表現すれば冒険心が無いということですが、良く表現すれば、残り少ない人生に対して慎重になって来ているという事だと思います。
(5)学ぶことに積極的になって来ています。60代・70代の多くの高齢者は、便利にインターネット検索を利用してアマチュア的研究に精を出しています。
(6)有料ブログやキンドル出版を利用して収入を得ることができます。公開しているブログ記事に広告を貼り付けて報酬を受け取ることもできます。インターネットを使っての情報発信は、高齢者に向いているような気がします。
(7)インターネットを通じて、映画や音楽を低料金でほぼ無制限に聞いたり観たり鑑賞することができます。自由時間の多くなっている高齢者は、低料金で映画や音楽を楽しむことができます。
(8)若い頃と生活サイクルが違って来ているので、自由に使える時間が多くなっています。ですから、十分な睡眠時間を確保することができます。
(9)これまでの人生で蓄えて来た知識や経験、それに技術を、他の誰かに無料で、あるいは有料で分かち合うことができます。
(10)学生時代に戻ったような感覚で人生を楽しむことが可能なので、現役で必死に働いていた頃よりもストレスが少なくなっているはずです。
現在(2020年)の日本は、高齢化社会です。現在の高齢者は、30年前はもちろんのこと、20年前とも異なった環境の下で暮らしているわけです。
30年前、20年前の老後生活では考えられなかった社会で暮らしているわけですから、現在の社会環境に適応して暮らして行くことを優先するべきだと考えている今日この頃です。