イギリスでは、50歳以上の労働者の4人に1人がフリーランス(自営業者or自己雇用者)で、その人数は若い人の2倍だと報じられています。
また、70歳以上の高齢労働者の半数以上はフリーランス(自営業者or自己雇用者)で、65歳以上の高齢労働者のフリーランスが急拡大しているとも報じられています。
クイックナビゲーション
高齢化社会は、高齢者が働き続ける社会
現在の日本、3人に1人が65歳以上の高齢者だと言っても過言では無い高齢化社会です。
2年とちょつと前頃、年金支給額が夫婦2人で毎月20万円なら、毎月5万円足りないから金融証券投資で稼ぐべきという金融庁の提言が話題になっていましたが(2019年6月)、毎月の年金支給額が20万円以上の高齢者数は、65歳以上の高齢者数の半分以下だろうと推測しています。
もうすぐ70歳になる年老いた珈琲豆焙煎屋の年金受給額は、毎月8万円に足りません。ですから、金融庁提言の毎月25万円には10数万円不足しています。
しがないパパママ商店ですが、コーヒーという商品を扱う珈琲豆焙煎屋を営んでいるので、金融庁提言くらいのお金は毎月稼げています。
人口が減少していて高齢者が増えている縮小社会ですから、65歳以上の高齢者のほとんどが公的年金と金融投資で暮らして行くには無理があると考えます。
高齢化社会とは、高齢者がより長く働き続ける社会だと考えている今日この頃です。
高齢者がお金を稼ぎ続けることの利点
低年金の高齢者が高齢者破綻を免れる方法は、働いて社会活動に参加してお金を稼ぎ続けることしか無いと考えています。
金融庁提言のモデルとなっている高齢者なら、節約生活という選択肢があるわけですが、毎月の年金受給額が8万円に少し足りないわけですから、節約しても年金だけでは食べて行けるわけがありません。
ですから、働いて社会活動に参加してお金を稼ぎ続けるしか選択肢はありません。
自分自身が高齢者の仲間入りをしてからは、働いて社会活動に参加してお金を稼ぎ続けるということは、肉体的にも精神的にもプラスに作用するという健康上の利点があると感じるようになっています。
自分の体験以外にも、周りの年老いた商売人を見ていて、そのように感じています。
高齢者の働き方には柔軟性が必要
基本的に、公的年金の支給は65歳からとなっています。
私事ですが、50代の中頃までは、お医者さんのお世話になることはほぼ皆無でした。55歳の中頃から、時々、お医者さんのお世話になるようになって、63歳くらいの頃からは、定期的にお医者さんのお世話になるようになりました。
65歳くらいからは、若かりし頃のようには無理が効かなくなってしまって、身体を労わりながら働くようになっています。
高齢になればなるほど、健康状態が不安定になって、精神的にはそれほどでも無いかもしれませんが、肉体的には無理が効かなくなって来ます。
ですから、高齢者の働き方には、時間的な柔軟性はもちろんですが、肉体的な柔軟性や精神的な柔軟性も必要だと考えている今日この頃です。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、公的年金からの収入は、柔軟性のある仕事や働き方を選択するために存在している魔法の財布だと考えています。。
高齢者と自営業(フリーランス)
高齢者フリーランスの登場によって、自営業(フリーランス)の仕事の幅が広がって行くのは確実だと考えています。
高齢者が、これまでの経験・知識・技術の積み重ねを無視して、未経験の仕事に挑戦するのは難しいと思っています。
簡単に始められて、それなりの収入を確保できる仕事など存在しているはずがありませんから。
ですから、高齢者フリーランスは、これまでの経験・知識・技術の積み重ねを活用できる仕事を選択するはずです。
そして、その仕事を選択した高齢者フリーランスの働き方は、個々人の健康状態や身体能力・精神的な能力に応じた柔軟な働き方になるはずです。
働き方に柔軟性が無ければ、高齢者が働き続けるのは無理だと考えています。
だけど、前向きに自営業者を選択できる高齢者は、幸せな高齢者なのかもしれません。
一般的に、高齢労働者が働ける職場は限られているわけですから、後ろ向きに不慣れな自営業者(フリーランス)を選択しなければならない高齢者もいると思います。
節約すれば年金だけで食べて行けるなら、意に反する仕事を選択する必要はありません。
しかし、年金だけで食べて行けない高齢者は、最終的な選択肢として不慣れな自営業者を選択しなければならない場合もあるわけです。
どの年齢層の自営業者でもそうだと思いますが、熟練した技術・知識・経験を持たない自営業者は、四苦八苦しながら日々の暮らしを営んでいるわけですから。
高齢者が不本意に仕事を辞める理由
高齢者が仕事を辞める理由として、フルタイムで働くのが辛い、65歳~75歳の前期高齢者なら親や連れ合いの介護、それに体調不良で働け無いというような理由が考えられます。
年老いた珈琲豆焙煎屋はもうすぐ70歳の誕生日を迎える高齢者ですから、最近、そのような事例によく遭遇します。
年金収入が毎月20万円に届かなくても、毎月15万円前後の年金収入でも何とか暮らせます。
ですから、不本意で仕事に就けない高齢者が増えているような気がします。
ということで、今後、高齢者が不本意に仕事を辞めるのを少なくする方法として、柔軟な働き方ができる自営業者(フリーランス)という選択肢が重要になって行くと考えている今日この頃です。
ギグ経済の担い手は高齢の自営業者(フリーランス)
自営業者には、幸せな自営業者と不幸せな自営業者があると考えています。
知識・経験・技術を貯えている高齢者には、自営業者(フリーランス)という働き方は柔軟で充実した仕事をするための選択肢ですが、知識・経験・技術の貯えが不足している高齢者には、リスクの高い選択肢になる可能性があります。
インターネットを通じて単発の仕事を受注する働き方や、それによって成り立つ経済形態のことをギグ経済(ギグエコミー)と呼んでいます。
今後、ギグ経済が発達して行くと、必然的に、高齢の自営業者(フリーランス)が増えて行くはずです。60代後半・70代前半の高齢者が使っている携帯電話は、大半がスマートフォンですから。
もしかしたら、ギグ経済の担い手の半数以上は、高齢の自営業者(フリーランス)になるかもしれません。
ウーバーイーツなどの担い手になるのは無理かもしれませんが、それらだけがギグ経済(ギグエコノミー)のプラットフォームではありません。
例えば、公的機関であるシルバー人材センターのような、高齢者向けギグ経済(ギグエコノミー)のプラットフォームも存在しています。
労働形態は変化して行く
インターネットサービスを活用するギグ経済が、労働形態の変化を促進して行くのかもしれません。
ギグ経済の担い手は、高齢の自営業者(フリーランス)になって行く可能性が高いとも考えています。
所得申告の簡素化、それほど負担を感じずに公的健康保険や公的年金保険に加入できるような政府・行政による支援体制の充実などなど、全ての年齢の自営業者(フリーランス)が、政府・行政から、平等の権利と必要な支援を受けられるような社会が理想だと年老いた珈琲豆焙煎屋は考えます。
そして、できれば高齢労働者が最後の手段して自営業者(フリーランス)を選択するのではなくて、前向きに自営業者(フリーランス)を選択できるような環境が整備されている社会ならば最高だとも考えています。
大雑把かもしれませんが、日本社会は、3人に1人が65歳以上の高齢者で人口が減少している縮小社会です。
高齢者が働いてお金を稼ぎ続けなければ、日本経済全体に相当程度以上の影響が出てくるのは自明の理ですから。
高齢者が働いて稼ぎ続けなければ、国全体が徐々に貧乏になって行くと思います。