日本がバブル経済に突入する少し前、1980年代の前半、竹内宏さんの著作「路地裏の経済学」がベストセラー街道を走っていました。
年老いた珈琲豆焙煎屋が住む和歌山市で、当時、一番の大型書店だった宮井平安堂書店で、平積みされていた「路地裏の経済学」を購入して読んだ記憶が残っています。
ちなみに、宮井平安堂書店ですが、現在は店じまいしています。
「路地裏の経済学」は、アマゾンKIndle版が新潮文庫から出ています。
「路地裏の経済学」が出版された1980年代前半は、日本経済が我が世の春を迎えつつある時期で、高度経済成長時代の日本の昭和の風景が、姿を消しつつあった時期だったと記憶しています。
フォーマルな経済が日本経済の成長を牽引するのは、2020年の現在も、1980年代の昭和の頃も同じだと思いますが、路地裏経済の受け持っている役割も大きかったような気がします。
1980年代末頃までの日本経済は、路地裏経済を容認できる経済だったような気がします。それが、1990年代に入って、路地裏経済を容認できない経済へと移って行って、失われた20年に突入して行ったような気がします。
2020年の今、もう一度、路地裏経済がフォーマルな経済に及ぼす影響について考えてみる必要があるのかもしれません。
竹内宏さんの著書「路地裏の経済学」は、今こそ必要な本なのかもしれません。