この年齢(もうすぐ69歳です)になって、「一番好きな音楽は」と聞かれると、1970年代前半の音楽だと答えます。
フォークソングに限らず、あの時代の音楽が、身体のどこかに染み付いているわけです。
青春時代と音楽、ものすごく相性が良いのだと思います。
フォーククルセダーズや吉田拓郎が歌うフォークソング、昭和49年に日本のレコード史上初めてのミリオンセラーアルバムとなった「氷の世界」、それと同じころ、昭和49年の夏から秋にかけて大ヒットした、かぐや姫が歌う「神田川」等々、もうすぐ古希という年齢に達していても鮮明に覚えています。
1970年代前半、レコードを購入して聞いていたフォークソングを思いつくままに書き出してみます。
五つの赤い風船の「遠い世界に」、はしだのりひことクライマックスの「花嫁」、北山修と加藤和彦の「この素晴らしい愛をもう一度」、ジローズの「戦争を知らない子供たち」、吉田拓郎の「結婚しようよ」・「旅の宿」・「落陽」、チューリップの「心の旅」・「サボテンの花」、山本コウタローとウィークエンドの「岬めぐり」、風の「22歳の別れ」、イルカの「なごり雪」などなど。
文化と触れ合うのに、それほどお金のいらない時代
小生、自宅兼店舗で商売している自営業者で、日曜日以外は、朝の9時から夕方の4時過ぎまで店を開けている(2021年1月現在の営業時間)わけですから、好きな音楽でも聴きながら仕事が出来れば最高です。
しかし、昭和40年代の後半頃と違って令和の日本では、音楽著作権協会と契約を結ばず勝手に店で音楽を流すと損害賠償を請求されるということですから、エカワ珈琲店(筆者が営む自家焙煎コーヒー豆小売専門店)では音楽を流していません。
筆者の青春時代、1970年代、街角の店々には、思い思いの音楽が流れていました。現在とちがって、『音楽著作権』について寛容な時代でしたから。それに、街角で流れると宣伝になっていたわけですから。
令和の現在と違って、その時代の文化と触れ合うのにそれほどお金を必要としない時代で、私にとっての古き良き時代、それが1970年代だったと思います。
著作権に寛容だった時代、日本の経済・文化は発展していた
店舗営業時間中は音楽を流していないので、時々、閉店後の店内で一人ひっそりと、懐かしい青春のフォークソングを聴いたりしています。
もう一度、1970年代のように『音楽著作権』に寛容な時代がやって来てくれないだろうかと考えたりしている今日この頃です。
1950年代、1960年代の日本では、数多くの文化が無料で一般公開されていました。だから、日本の経済・文化が急速に成長できたのかもしれません。
技術・技能・知識は、モノマネから始まって熟練して行くわけですから。