年金だけでは食べて行けない年老いた珈琲豆焙煎屋の残日録

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家族従業型経営のかたちは永遠に不滅だと思う

以前(2011年)、経営学者で商学博士の石井淳蔵さんが、ブレジデントという雑誌に寄稿された「長生きする家族従業型経営のかたち」という記事が印象に残っています。

石井淳蔵さんは、その記事の中で、かつて各地の商店街でよく見られた家族で営む小規模な町の商店は、依然として経済を支える大きな力だと語っておられたのが、特に印象に残っています。

 

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市場の片隅に追いやられる家族従業型経営

家族従業型経営、それが、家族で営む小規模な商店や工房の経営形態です。あの3丁目の夕陽に登場する商店や工房の経営形態です。

1970年頃までの日本では、家族従業型経営の商店や工房が数多く存在していて、それ相応に繁盛していました。

その後、大量宣伝・大量生産・大量消費に代表される市場化の時代に突入して、家族従業型経営の小規模な商店や工房は、市場の片隅に追いやられてしまいました。

 

市場の片隅からも追い払われて

1990年代、異常なバブル経済が崩壊して、失われた20年と呼ばれているデフレ経済の時代が続きます。

このデフレ経済によって、家族従業型経営の小規模な商店や工房は、生産性が悪いということで市場の片隅からも追い払われてしまったわけです。

でも、実際は、家族従業型経営の生産性が悪かったわけではなくて、日本全体の生産性が悪くなった結果として、家族従業型経営の領域に企業が参入できたからだと考えています。

 

家族従業型経営と国の経済 

家族従業型経営の小規模な商店や工房ですが、開発途上の国では数多く存在していて、その国の経済が成長を開始すると、その数が減少して行きます。

理由は、成長を続ける企業で働いたほうが、収入が増える(生産性が高い)からです。

そして、その国の経済が成熟段階に達すると再び増加する傾向があるとされています。

理由は、経済が成熟化した国では、ある程度の規模を持つ企業が家族従業型経営の領域に進出すると生産性が悪くなるからだと思います。

 

大都市に富が集中している 

大都市、特に東京を中心とした地域は繁栄しているのですが、地方の町は衰退を続けています。地方の町では、若い人たち向けの仕事の絶対数が不足しています。

仕事の絶対数が不足しているので、若い人たちは、大都市、特に東京周辺へと、仕事を求めて地方の町を出て行きます。
市場の片隅からも追放されてしまった小規模な家族経営の商店に代って、地方の町では、全国チェーンの小売店・飲食店が、その市場を抑えてしまっています。

それやこれやで、地方の町の富は、大都市に奪われる構造が出来上がっているのだと思います。
 

地方の経済活性化

地方の町の経済活性化、それを最も手っ取り早く成し遂げる方法、それは、小規模な商店や工房の数を増やすことだと思うわけです。

起業形態は、ベンチャーだけでは無いのだと思います。というよりも、小規模な商店や工房の開業が、これからは、起業の主流になって行くのだと思います。

国の政治・行政も、地方の政治・行政も、小規模な商店や工房に対して、相当に思い切った税制上優遇措置をはじめ、社会制度上の優遇措置を考える必要があるのだと思います。

国の経済が成熟化すれば、家族従業型経営の生産性と企業の生産性は、全く異なった生産性になるわけですから。

 

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商人家族と市場社会―もうひとつの消費社会論

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