70歳、年老いた珈琲豆焙煎屋の残日録

古希を迎えている年金だけでは食べて行けない高齢者が、高齢者の話題を発信しているニュースレターのつもりです

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高校時代に「青年は荒野をめざす」を読んで五木寛之の大ファンになりました。半世紀以上前の思い出です。

1967年(昭和42年)1月、前年(1966年)の秋、別冊文芸春秋に発表した『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞を受賞した五木寛之が、当時、若い男性に人気のあった『週刊平凡パンチ』に、昭和42年3月から10月まで連載した教養小説、それが『青年は荒野をめざす』です。

ちなみに、教養小説というのは、主人公が様々な経験をしながら内面的に成長していく過程を描いた物語のことだそうです。

青年は荒野をめざす (文春文庫)

青年は荒野をめざす (文春文庫)

  • 作者:五木寛之
  • 発売日: 2016/09/30
  • メディア: Kindle版
 

 

高校を卒業したばかりの音楽青年が、シベリア経由でヨーロッパへ、アルバイトでお金を稼ぎながら貧乏旅行をするという物語で、その旅行の過程で、青年は成長していくというストーリーだったと記憶しています。

その何年か前にベストセラーとなった、小田実の貧乏旅行記『何でも見てやろう』とこの小説を読んで、貧乏な海外旅行に憧れた若者がたくさん居たはずです。

年老いた珈琲豆焙煎屋も、憧れた若者の一人でした。しかし、憧れただけで、実行することなど無かったわけですが。

「何でも見てやろう」

「何でも見てやろう」

  • 作者:小田 実
  • 発売日: 1992/12/25
  • メディア: 単行本
 

  

1967年の暮れ、『帰ってきたヨッパライ』が大ヒットして1年間の期限付きで芸能界にデビューしたザ・フォーク・クルセダーズ、引退間際の1968年暮れ、五木寛之の詩に曲をつけて彼らが歌った『青年は荒野をめざす』が、深夜のラジオ番組で頻繁に流れていました。

週刊平凡パンチにこの小説が連載されていた時期、平行して週刊読売に『風に吹かれて』というタイトルのエッセイが連載されていました。

 

五木寛之の初めての雑誌連載エッセイで、こちらの方は1年間の連載でした。

年老いた珈琲豆焙煎屋は、『青年は荒野をめざす』も『風に吹かれて』も、どちらも高校時代に読んでいます。週刊誌での連載ではなくて、単行本で読みました。

前者は、文芸春秋から出版されていて、後者は、読売新聞社から出版されていました。

 

五木寛之は、年老いた珈琲豆焙煎屋がはじめてファンになった小説家です。

1969年の新春、高校2年生の正月だったと記憶しています。

和歌山市で最大の書店、宮井平安堂で1冊の本を購入しました。『青年は荒野をめざす』という題名の小説で、作者は五木寛之です。 

10代の後半、『さらばモスクワ愚連隊』・『蒼ざめた馬を見よ』・『青年は荒野をめざす』・『ソフィアの秋』・『風に吹かれて』・『ゴキブリの歌』・『海を見ていたジョニー』・『デラシネの旗』・『内灘夫人』などなど、五木寛之の単行本を読み漁っていました。

 

 

蒼ざめた馬を見よ 【五木寛之ノベリスク】

蒼ざめた馬を見よ 【五木寛之ノベリスク】

  • 作者:五木寛之
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: Kindle版
 

 

1968年(昭和43年)に発表された五木寛之の小説『ソフィアの秋』、その舞台となったのは『ミネルバ茶房』という喫茶店です。

ミネルバ茶房は、外観からは「喫茶店」だとは想像もつきません。民芸風の民家のような外観です。 

店に入ると、畳10畳くらいの土間と、こじんまりした和室があって、その両方の部屋をまたぐような形でカウンターが設置されています。土間の壁は本棚になっていて、店主の蔵書がびっしりと並べられています。

客たちは、その本を読みながら、だらだらとした時間を過ごしている、そんな喫茶店です。 

ソフイアの秋 【五木寛之ノベリスク】 (講談社文庫)

ソフイアの秋 【五木寛之ノベリスク】 (講談社文庫)

  • 作者:五木寛之
  • 発売日: 2012/09/28
  • メディア: Kindle版
 

 

年老いた珈琲豆焙煎屋は、50代の半ば頃までは、「ミネルバ茶房」のような感じの喫茶店を営みながら自家焙煎したコーヒー豆を売る商売を夢見ていました。

それから10数年、今年の秋には70歳になります。今は、「それは、夢のまた夢だった」と考えています。