古希3ブログ

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大量生産が始まってマスメディアの繁栄が始まった、インターネット全盛の今、マイクロ市場が注目されている

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2015年2月21日に投稿されたセスゴーディンさんのブログ記事「Mass production and mass media」を年老いた珈琲豆焙煎屋流に解釈・参考にして、この記事を書きました。

セスゴーディンさんの意志とは全く懸け離れた内容の記事になっていると思いますが、年老いた珈琲豆焙煎屋の戯言だと思って、よろしければ読んでみて下さい。

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大量生産とマスメディア

アメリカ合衆国の産業の先端部分は、大量生産した製品をマスメディアを使って宣伝して大量に手っ取り早く売りさばくビジネスから、少量生産した製品を時間を費やして販売するビジネスに転換しつつあるのかもしれません。

製品の大量生産が可能になって、その大量生産された製品を手っ取り早く売りさばく方法として、テレビ広告というマスマーケティングの手法が考え出されたのだと思います。

雑誌広告も、また、大量生産された製品を売りさばくためのマスマーケティングの手段の一つとして考え出された代物だと理解しています。

 

マスマーケティングとマスメディア

マスマーケティングを担っているマーケッターが、大量生産された製品を手っ取り早く売りさばくために活用したのが、マスメディア(マス広告媒体)だったわけです。

需要があって供給が開始されたのではなくて、供給があって需要が発生したと考えています。

20世紀は大量生産・大量消費型産業の時代で、その大量生産された製品を手っ取り早く売りさばく唯一の方法が、広告媒体としてマスメディアを利用するマーケティングだったと考えています。

広告媒体としてマスメディアを活用するという方法は、大量生産された製品を売りさばく必要のあったマーケッター(商人)の発明だったと解釈しています。

 

広告媒体としてのインターネット

一方、広告媒体としてのインターネットですが、大量生産された製品を手っ取り早く売りさばくことを念頭としているとは思えません。

広告媒体としてのインターネットには、「広告主=お客様」というマスメディア的な発想が存在していないような気がします。

21世紀に入ってから、少量生産でも適当な価格で販売できるようになって、産業のダウンサイジング化、製品のロングテール化やカスタマイズ化などが注目されるようになって、少量生産のビジネスが注目されるようになって来ているように感じられます。

そして、広告媒体としてのメディアも、その方向に切り替わろうとしているのかもしれません。

 

マスマーケット向け広告媒体の不在

かつて、テレビ番組は、スポンサーの商品を不特定多数の人たちに買ってもらうために存在していたのだと思います。

広告媒体としてのマスメデイアの影響力は低下傾向にあって、その影響力の低下をインターネットの広告媒体で埋めようとしても、思うように上手く機能するとは考えられません。

現在、大量生産した製品を、不特定多数の人たちに手っ取り早く売りさばくのに適したメディアチャンネルは存在していないような気がします。

現在のマーケティングの世界で進行中の現象ですが、ビジネスの真っ只中にいるマーケッター(商人)には、相当に大きなチャレンジの機会とチャンスの訪れを意味している可能性もあるかもしれません。

 

大衆市場の縮小

1960年~2010年までの50年間、テレビ広告に代表されるマスメディアを広告媒体として利用するマーケティングが、最も手っ取り早いマスマーケティングの方法だったのは確かです。(2022年の今でも、ある程度有効に作用していると思います)

大衆と定義されている平均的な人たちに、平均的な製品を、平均的な人たちが購入可能な価格で販売するのが、大量生産・大量消費に携わるマーケッター(商人)の仕事だったと考えています。

しかし、インターネット全盛の時代となって、大衆と定義されている平均的な消費者が減少傾向にあるような気がします。

消費者の消費欲望の分散化が相当に速いスピードで進行していて、マスメデイアを利用して大量生産した製品を手っ取り早く売りさばく市場は、縮小傾向にあると考えています。

広告媒体を活用して製品を手っ取り早く売りさばくマーケティングの手法が、通用しない時代になりつつあるような気がしています。

 

マスマーケットの奇跡

でも、マスメディア(マス広告媒体)を上手く活用できれば、目に見えない大衆という不特定多数の消費者に支持される製品を創れるかもしれないと、今だに期待している部分が残っているような気もします。

1900年代の後半、製品の大量生産を可能にした生産者や商人は、テレビ広告や雑誌広告を使って奇跡を体験したのだと思います。

その後、マーケッター(商人)たちは、広告媒体としてのマスメディアを活用して、大量生産した製品を手っ取り早く売りさばくマーケティングに没頭してきたのかもしれません。

大衆という平均的な消費者の購買力に依存して、大量生産した製品を売りさばくマーケティングで事業規模を拡大できたわけですから。

 

産業のダウンサイジングとマイクロ市場

現在のアメリカ経済は、産業のダウンサイジングの動きが注目されていて、大量生産・大量消費とは正反対の方向にシフトしている人たちが居て、マイクロ市場をターゲットとする少量生産・少量消費のビジネスが脚光を浴びているようです。

少量生産の製品でも、適当な価格(それなりの価格)で供給できるようになって来ているのだと思います。

そして、そのマイクロ市場での商売には、「関連性がある」、「注目できる」、「はっきりと具体的に」という要件が必要だとする意見もあるわけです。