古希3ブログ

エカワ珈琲店とその周辺の出来事、エカワ珈琲店オーナーの思い付き、などなどの記事をエントリーしています。

砂糖の話

砂糖は食品添加物を含まない自然食品です。

その砂糖ですが、コーヒーや紅茶・ココアなど嗜好飲料の甘味料として使われています。

原則としてコーヒーは、砂糖を添加しないで飲む飲み物だと筆者(年老いた珈琲豆焙煎屋)は考えているのですが、個人の嗜好の問題や使っているコーヒー豆の品質の問題などもあって、砂糖を添加して飲むこともあるわけです。

その昔、喫茶店で飲むコーヒーは、砂糖とミルクを添加しなければ、飲むのが難しい飲み物だったわけです。

 

 

砂糖の原料には、甘藷(かんしょ、サトウキビ)かビート(てんさい、砂糖大根)が使われています。

甘藷は熱い地域、ビートは寒い地域で栽培・収穫されます。

甘藷(サトウキビ)から作られる砂糖を甘藷糖、ビート(砂糖大根)から作られる砂糖をビート糖と呼ばれています。

日本の砂糖のほとんどは、甘藷糖です。

 

日本で使われる砂糖の3分の2は、キューバ・タイなどの外国から輸入される原料糖を精製して作られていると言われています。

サトウキビのしぼり汁を濃縮し、遠心分離機でショ糖の結晶と蜜を大まかに分離したのが原料糖(粗糖)だと理解しています。

 

輸入している原料糖の糖度は96度~98度で、黄褐色をしているとのことです。

その原料糖を、精糖工場で再び結晶化させて蜜と分離します。

その精糖プロセスでは、遠心分離機・イオン交換樹脂塔・真空結晶缶などの大掛かりな装置が使われているとのことです。

 

黄褐色だった原料糖が、精製プロセスを経て白砂糖になるそうです。

砂糖には、分蜜糖と含蜜糖があるとされています。

精糖プロセスを経て、ショ糖の結晶と蜜をほぼ分離しているのが分蜜糖で、サトウキビのしぼり汁をそのまま煮詰めて作った黒砂糖などが含蜜糖だと考えています。

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     【独立行政法人農畜産業振興機構のサイト】から引用

 

 

車糖(ソフトシュガー)

粒が細かくしっとりしていて、触感も柔らかいのでソフトシュガーとも呼ばれているとのことです。

上白糖・中白糖・三温糖がソフトシュガーで、最も純度が高いのが上白糖、やや純度が低くて淡黄色をしているのが中白糖、ソフトシュガーの中で一番純度が低くて薄茶褐色をしているのが三温糖です。

結晶が小さくて、結晶の粒子同士がくっつきやすいので、それを防ぐために転化糖をふりかけて製造しているとのことです。

 

グラニュー糖

結晶は上白糖よりも大きくて、サラリとした感じの高純度の砂糖で、クセの無い淡白な甘さが特徴だとされています。

コーヒーや紅茶に添加するのに最適な砂糖だと考えられています。

グラニュー糖に4~5%の糖液を加えて四角に固めたものが「角砂糖」で、1個の重量が決まっているので便利です。

 

双目糖(ザラメ糖)

結晶が0.2mm~3mmと比較的に大きくて、ザラザラとした硬い感じの砂糖です。

ショ糖の純度(糖度)がほぼ100%で、上品な軽い甘味を持っています。

上双目(白双目)と中双目があって、上双目(白双目)は糖度100度で中双目の糖度は99.7度前後だとされています。

中双目が黄褐色をしているのは、カラメルで色と風味をつけているからだそうです。

普通は、グラニュー糖も、この双目糖に分類されています。

 

コーヒーに添加する砂糖

コーヒーに添加する砂糖に適しているのが、双目(ザラメ)糖だと言われています。

双目(ザラメ)糖の中でも、一番結晶が小さくて蔗糖の純度が高いグラニュー糖が、コーヒーに添加する砂糖に最も適していると考えられています。

グラニュー糖のクセが無くて淡白な甘味が、コーヒーの香気を大切に保ってくれるようです。

喫茶店などでホットコーヒーに添えられて提供される角砂糖は、グラニュー糖に糖液を少し加えて四角に加圧整形したもので、一個の重量が決まっているので使用するのに便利な砂糖です。

コーヒーに添加される砂糖に、コーヒー色をしているコーヒーシュガーがあります。

グラニュー糖にカラメルを混ぜて溶かして、それを再結晶させた茶色(コーヒー色)の砂糖がコーヒーシュガーです。

コーヒーシュガーはカラメルの芳醇な香りを持っているので、コーヒーの香りを高める効果があるとされています。

しかし、コーヒー本来の香りに別の香りを混ぜ合わせて、一種のフレーバーコーヒーを作るわけですから、香味がしつこくなる可能性があります。

 

砂糖の特徴

砂糖の甘味は、蔗糖(スクロース)の甘味です。蔗糖は、ブドウ糖と果糖が結合している二糖類です。

砂糖を飲み物に添加する場合、最も最適な甘味濃度は、砂糖濃度10%の時だといわれています。

そして、同じ濃度でも、飲み物の温度が人間の体温と同じ時に最も甘く感じます。

それよりも熱くても、冷たくても、甘さは抑えられて感じるわけです。

砂糖はアルコールには溶けにくいのですが、水にはよく溶けるようです。

水温20度の100gの水に対して、200g強の砂糖が溶けるといわれていて、その時の糖度は67%だと言われています。

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ということで、主な砂糖の特徴です。

(1)上白糖

白砂糖。ソフトでしっとりとした感じと風味を持っている。

調味料、お菓子に適している。

(2)中白糖

上白糖と同じで、しっとりとした砂糖。

純度はやや低くて、明るい淡黄色をしている。

(3)三温糖

中白糖よりも、さらに純度が低くて、灰分(アク)も多く含まれて居る。

コクが出るということで、煮物・佃煮に使われています。

(4)グラニュー糖

純度が高くて、結晶は上白糖よりも大きくて、サラリとした感じの砂糖。

淡白でクセの無い甘さが特徴で、コーヒー、紅茶に最適。

(5)白ざら糖

結晶がグラニュー糖よりも大きくて、無色透明。

高級砂糖ということで、高級な菓子・飲料に使われている。

(6)中ざら糖

結晶の大きさは白ざら糖と同じで、高純度。

煮物に適している。

(7)角砂糖

グラニュー糖に糖液を少し加えて四角に加工圧搾した砂糖。

コーヒー、紅茶に適している。

(8)氷砂糖

キャンディーとしても使えます。

果実酒を造るのに適している。

いなりずし用のあげを煮るのに使うと、あげに美しいつやができるということで重宝されているです。

(9)粉砂糖

白ざら糖やグラニュー糖の純度の高い粉状の砂糖。

ケーキ、洋菓子のデコレーションに使われている。

(10)顆粒状糖

多孔質で顆粒状をしている純度の高い砂糖。

非常に溶けやすいので、アイスコーヒーにも添加できる。

(11)和三盆

日本独特の製法で作る砂糖。

結晶が小さくて、口に入れるとすぐに溶けて、独特の風味を感じる。

高級和菓子に使われている。

(12)黒砂糖

さとうきびの搾り汁を、そのまま煮詰めた砂糖。

濃厚な甘さと風味がある。