エカワ珈琲店の出来事

年老いた珈琲豆焙煎屋の日常と仕事の出来事、それと備忘録・雑記帳。

1960年代、人気喫茶店の人気メニュー、「クリームソーダ」

エカワ珈琲店の前身は「純喫茶コロナ」という屋号の喫茶店で、結構繁盛している喫茶店でした。(1960年代の話です)

1960年代、アイスクリーム用冷凍ボックスを購入して、パフェやクリームコーヒー(アイスコーヒーフロート)、それに女性に人気のあったクリームソーダなどのアイスクリームメニューを開始しました。

 

アイスクリームメニューと小型冷凍ストッカー

当時(1960年代前半)の喫茶店には、電気冷蔵庫と氷屋さんが配達してくれる製氷された氷を保存するための昔ながら冷蔵庫(保冷庫)が設置されていました。電気冷蔵庫には冷凍室がありましたが、当時の電気冷蔵庫の冷凍室では業務サイズで購入するアイスクリームの保存は無理でした。しかし、アイスクリームメニューの人気を考えれば無視することができません。

そこで、「純喫茶コロナ」は、アイスクリーム保管用に小型の冷凍ストッカーを購入して、アイスクリームメニューを開始しました。

 

昭和の喫茶店の人気メニュー、クリームソーダ

1960年代に登場した喫茶店の人気メニュー「クリームソーダ」は、小型冷凍ストッカーか冷凍室のある電気冷蔵庫と製氷された氷を保存するための冷蔵庫が無ければ作れない商品だったと思います。

純喫茶コロナでは、メロンシロップと炭酸水とアイスクリームと割った氷で「クリームソーダ」を作っていました。

シロップと炭酸水は酒屋さんから、アイスクリームは牛乳屋さんから、製氷した氷は氷屋さんから配達してもらっていました。

1960年代、特に1960年代の中頃まで、春から夏にかけて、純喫茶コロナを利用する女性客の多くが注文する商品、それが、クリームソーダだったと記憶しています。

 

クリームソーダの作り方 

ガラスのカップにメロンシロップを適量いれて、炭酸水を注いでシロップを希釈するとメロンソーダ水が出来上がります。

そこに砕いた氷を追加するのですが、メロンソーダ水を刺激しないように、できるだけ泡がでないように砕いた氷をメロンソーダー水の入っているガラスコップに放り込みます。

 

氷はアイスピックで粉砕します。細かく粉砕するときには、掌に氷を載せてアイスピックで砕いていました。

最後に、アイスクリームを盛り付けてクリームソーダが出来上がるのですが、アイスクリームの盛り付けもメロンソーダ水を刺激しないように盛り付けるのですが、必ず泡立ちます。

ガラスカップから泡があふれて制御不能にならないように、できるだけメロンソーダ水を刺激しないようにアイスクリームを盛り付けるのがコツでした。

 

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