エカワ珈琲店は、30数年に及ぶ自家焙煎コーヒー豆小売商売経験を持っています。
今(2025年)も昔(30数年前)も、零細生業商売をしているコーヒー豆自家焙煎店です。
30数年前は零細生業親子店で、20数年前も10数年前も零細生業パパママ店で、数年前からは零細生業ジジババ店への道を歩き始めて、2025年の今は完全な零細生業ジジババ店になっています。
エカワ珈琲店の店主は、昭和の高度経済成長の時代をたっぷりと経験しているので、零細生業商売でも人の2倍働けば食べていくのに不自由する事は無いという商売哲学を信じていた世代です。
ということで、40歳を目前にして脱サラしたエカワ珈琲店の店主は、自家焙煎コーヒー豆の薄利多売商売路線をひた走ることになります。
零細生業店の自家焙煎コーヒー豆小売で薄利多売商売が通用したのは、1990年代の終わり頃までで、2000年代になると全く通用しなくなりました。
薄利多売商売が全く通用しなくなって、零細生業パパママ店の薄利多売商売は、「貧乏暇なし商売」だと悟りました。
零細生業家族店は家内制手工業の仕事をしているので、消費者が「高すぎる」と感じ無ければ、「安い」と感じてもらわなくても商売が成り立ちます。
しかし、商品・サービスを消費者が「高すぎる」と感じたなら、消費者から簡単に見放されてしまいます。
2000年代の後半から、エカワ珈琲店の「薄利多売商売=貧乏暇なし商売」からの脱出小作戦を開始しました。
まず必要だったのは、消費者がどのような場合に商品・サービスを高すぎると感じのかを理解することでした。
以下に、エカワ珈琲店が考えている、商品・サービスを消費者が高いと感じる理由を箇条書きします。
(1)収入が少なければ、貧しければ、高価な商品・サービスは購入できない
(2)無理をすれば購入可能なら、どうしても欲しいと思う商品・サービスを無理して購入する事もある
(3)経営の世界では、投資した資金を回収するだけの収益を生み出せなければ、「この投資は高すぎる」という事になります。
(4)消費者が商品・サービスの価値を認めていなければ、その商品・サービスは高すぎるという事になります。
(5)商品・サービスの価値の程度は、消費者によって違っている
(6)商品・サービスを評価する最小単位は、価値観を共有する仲間内のコミュニティー
(7)有名か無名かで価値が違って来る
キンドルでセルフ出版している電子書籍「零細生業ジジババ店のマーケティング(1)」に収録している『零細生業商売と商品の価格』のネタ元は、このエントリー記事です。