エカワ珈琲店の出来事

年老いた珈琲豆焙煎屋の日常と仕事の出来事、それと備忘録・雑記帳。

零細生業パパママ店の店主が、適格請求書等保存方式(インボイス方式)について考える

年老いた珈琲豆焙煎屋は、和歌山市で零細生業パパママ規模の自家焙煎コーヒー豆小売専門店『エカワ珈琲店』を営んでいます。零細生業パパママ店ですから、それに68歳になる高齢者がセミリタイア的柔軟な働き方で営んでいるビジネスですから、年商1000万円には遠く及びません。

年商1000万円に遠く及ばないわけですから、当然、消費税の免税事業者です。

 

 

消費税増税と税務手続きの変更

今年(2019年)の10月1日から、消費税の税率が8%~10%に増税されました。しかし、エカワ珈琲店は消費税の免税事業者ですから、それに自家焙煎コーヒー豆は食品で消費税率は8%のままですから、消費税増税は何も影響を受けないと考えていました。

確かに消費税増税については影響が無かったわけですが、10月1日の消費税増税に付随して、消費税の税務手続きが変更されたようです。この手続き変更は、免税事業者であるエカワ珈琲店にも影響が及ぶ変更です。

 

区分記載請求書保存方式

消費税増税と軽減税率導入に伴って区分記載請求書保存方式という制度がスタートしています。請求書に、税率10%か税率8%か区分けして記載するという制度です。

エカワ珈琲店の場合、年商1000万円以下の免税事業者で消費税を徴収していないわけですから、区分けして記載することができません。しかし、お客さんが課税事業者で区分け記載した請求書・領収書を必要ならば、エカワ珈琲店との取引に不便を感じるはずです。(レジが無いのでレシート対応はできません。基本、売掛はしていないので請求書対応もできません。しかし、領収書対応ならできます)

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エカワ珈琲店が利用している弥生のHPより引用

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適格請求書等保存方式(インボイス方式)

4年後、2023年10月から「適格請求書等保存方式(インボイス方式)」が導入されます。

この制度が導入されると、「区分記載請求書保存方式」の記載事項に加えて、適格請求書発行事業者の登録番号も必要になると説明されています。

適格請求書発行事業者の登録番号は、課税事業者でなければ付与されません。年商1000万円以下でも登録をすれば課税事業者になれますが、消費税の税負担が発生します。

税負担の発生に抵抗を覚えるからと課税事業者になる選択をしなければ、課税事業者との取引に影響が及ぶのは確実です。ということは、免税事業者としての商売は、一般消費者を対象とするビジネスに限定される可能性が高くなります。

ちなみに、エカワ珈琲店は年商400数十万円の免税事業者ですから、現在(2019年10月)の段階ではインボイス方式に対応することはできません。(現在の年商で課税事業者を選択するつもりが無いわけですから) 

ekawacoffee.hatenablog.jp

 

零細生業パパママ店のこれから

行政の把握できないインフォーマルな経済領域(闇経済)ですが、これまでにも増して縮小して行くのは確実だと考えています。 もしかしたら、10年後には、免税事業者という存在が無くなってしまっているかもしれません。

消費税は付加価値税ですから、売り上げの少ない小規模零細事業者は、利益率の高い(付加価値の高い)ビジネスでなければ生き残れ無いと考えます。

昔ながら(昭和の頃)の、薄利多売、頑張ってガムシャラに働くというビジネスモデルから脱皮しなければ、零細生業パパママ商店の事業継続は難しくなって行くと考えています。

ekawacoffee.hatenablog.jp

 

エカワ珈琲店の区分記載請求書保存方式への対応

で、地方の中核都市(和歌山市)で零細生業パパママ規模の自家焙煎コーヒー豆小売専門『エカワ珈琲店』の対応です。 

区分記載請求書保存方式への対応は、領収書だけでの対応とさせて頂くつもりです。請求書やレシートの対応はしないつもりです。

レジ購入で補助金が支給されると知ったのは10月になってからです。今、レジを購入しても補助金が支給されないわけですから、今更レジを購入する気持ちにはなりません。レシートの必要なお客様には、領収書で対応させて頂くつもりです。

また、掛け売りはお断りしているので、納品書・請求書は用意していません。

 

エカワ珈琲店の適格請求書等保存方式(インボイス方式)への対応

現時点(2019年10月)では免税事業者ですが、その理由は、ここ数年、夫婦愛猫の健康問題などが重なって開店休業状態の日々が続いた結果、売り上げが芳しく無かったからです。

セミリタイア的な柔軟な働き方で商売を営んでも、2年間問題なく働くことができれば、現在の2倍(1000万円前後)の売上達成は難しくないと考えています。

というよりも、月商100万円(年商1000万円)くらいまでなら、セミリタイア的柔軟な働き方で達成できると楽観的に考えています。

そんな訳で、売上げの推移を見ながら、適格請求書等保存方式(インボイス方式)への対応を徐々に進めて行こうと考えています。

 

これからののエカワ珈琲店

年老いた珈琲豆焙煎屋が営むエカワ珈琲店ですが、3年以内に月商100万円を達成して課税事業者登録をしようと考えています。

しかし、消費税を徴収納付する事業者からすれば、消費税は付加価値税です。 付加価値の小さなビジネスは、付加価値税に対する抵抗力が弱くなります。

売上規模の小さな零細生業パパママ店の場合、消費税の税負担を少なくする方法は一つだけで、商品・サービスの付加価値を高くすることだと考えています。

商品・サービスの付加価値が小さければ、消費税(付加価値税)の税負担に耐えられなくなってしまって、消費税滞納・商売廃業の道を歩むことになると思います。

ということで、もう少し商品の付加価値を高くしながら月商100万円を達成しようと考えています。

年老いた珈琲豆焙煎屋は昭和を引きずっている世代ですから、高付加価値ビジネスに抵抗を持っています。しかし、これからも商売を続けて行くには、昭和のビジネスにサヨナラする必要があると考えている今日この頃です。

年老いた珈琲豆焙煎屋は68歳ですが、妻は59歳で公的年金は国民年金に加入しているだけですから。

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