1975年(昭和50年)、「22歳の別れ」や「我が良き友」、それに『あんた、あの娘の何なのさ』のセリフが入る「港のヨーコ、ヨコハマ・ヨコスカ」が巷で流れていた1975年(昭和50年)、その年の4月に何とか大学は卒業できたのですが、就職することも無くダラダラとした時間を過ごしていました。
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1970年代前半
1970年代前半、20歳前後の頃の私(エカワ珈琲店の店主)は、日銭稼ぎのアルバイトに精を出していました。
一応、大学生でしたが、ほとんど学校には行かずに、アルバイトとパチンコ、それ以外の時間は、何をするでもなく、ただダラダラと時間を消費していました。
パチンコ屋で聞いて初めて知った「22歳の別れ」というフォークソングが、何故か、記憶に残っています。
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23歳、24歳、25歳と
大学を無事卒業したのですが、就職の機会を逃してしまって、23歳・24歳・25歳と約3年間、家でブラブラしていました。
積極的に就職先を探すでもなく、時々、気の向いたときに家業の喫茶店の手伝いなどをしながら、ただ、ダラダラとした日々を過ごしていました。
お金を稼いでいないわけですから、ただ一人、引き籠っているしかなかったわけです。
その頃、深夜のラジオ放送で流れていて好きだったのは、ザ・スパイダースのメンバーでムッシュという愛称で親しまれていたかまやつひろしさんが歌う「我が良き友」でした。
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思い出してみれば引き籠り青年だった
引き籠り青年だった頃のことは、あまり記憶に残っていません。おそらく、心の中のどこかに、思い出したくないという感情があるのだと思います。
昼間は、ほとんど寝ていて、夜起きているという生活だったと思います。
夜起きているといっても、自分の部屋にこもっているだけで、ほとんど外出しなかったのを記憶しています。
ようするに、エカワ珈琲店の店主である私は、20歳前半から中頃にかけてレベルの低い引き籠りで、今のニートと呼ばれている人たちと同じような状態だったわけです。
引き籠っていたのですが、映画館で時間を何となく消費していたこともあります。当時の映画では、中野良子さんのファンだったので、「君よ憤怒の河を渉れ」が印象に残っています。
総中流社会の全盛期だったので
ただ、時代が総中流社会の全盛期だったので、今と違って、正社員採用が当たり前で、企業が社員教育のリスクを背負っていた時代でしたから、何とか公務員に採用してもらえのだと思います。
現在(2019年)なら、引き籠りの青年が公務員に採用されることなど、まず考えられません。
昭和50年代前半は、まだまだ、民間企業に就職する方が、お金を稼げた時代だったのだと思います。だから、2年も3年も、仕事に就くこともなくダラダラしていた20代半ばの若者でも、公務員に採用してもらえたのだと考えています。
余談ですが、イルカさんが歌う「なごり雪」を聞くと、何故か、当時のダラダラと引き籠っていた20代中頃のことを思い出します。
現在の若者たちは
あの頃と違って、今の若い人たちは、厳しい社会環境の中に置かれているみたいです。だから、一度ニート的な生活やフリーター的な生活に入ってしまうと、そこから脱出するのが至難のわざなのだと思います。
しかし、40年以上前の昭和時代と平成時代を経た現在の令和時代とでは、状況が良い方向に変わっていることもあります。
新たに生業的な商売を営もうと思った時、必要になる資金が、昭和の時代には考えられなかったような少額で済みます。
生業商売の範囲が広がっている
借金さえなければ、そして、贅沢さえしなければ、生業店の収入で充分に生活をしていくことができます。それに、生業商売の範囲も広がっています。
働く場所のない若い人や職場に馴染めない若い人たちには、何か自分に向いている生業的な商売を見つけて自営するという選択肢もあります。
また、時代がギグエコノミーの方向に進んでいるようですから、簡単に日銭を稼げるようになって行くかもしれません。
60数年の人生経験を持つ高齢者の目には、昭和の時代には存在しなかったインターネットが、生活者の社会的環境を大きく変化させているように感じられます。