小生、昭和生まれの67歳のロートルな珈琲豆焙煎屋です。小規模零細パパママ規模のビジネスを営んでいます。
そのロートルな商売人である小生でも、同じカテゴリーの商売で、20世紀には考えられなかったような簡単な方法でお金を稼げる時代になっているのを、まだ実感をするには至っていませんが、何となく時代の風として感じることができています。
昭和の頃なら、起業するのに相当な資本を投入する必要があったカテゴリーの商売でも、21世紀の現在なら、それほど資本を投入しなくても簡単に起業できるようになっています。
ある程度の資本を投下して好立地に店舗を構えなくても、人的資本を動員して絨毯爆撃的な営業活動をしなくても、インターネットを利用すれば、資本を投入せずに気楽な商売を営めますから、無理して資金を調達する必要がありません。
メジャーな環境で歌手デビューしていないロックバンドであっても、自分たちのコンサートを、自分たちで開催することができます。
自分たちでコンサート会場を借りて、オンラインでチケットを販売すれば、そのロックバンドのコンサートを消費するお客さんが相当数存在している可能性があります。
そうすると、コンサート会場のチケット売り場、チケットマスター(チケット販売専門サイト)、ステージハンド(コンサート会場の裏方さん)、興行主(プロモーター)など、ロックバンドがコンサートを開催するのに必要としていた仕事への出費が消滅することになります。
販売価格20ドルのハードカバーの本についても、同じような事が考えらるのだと思います。半分の10ドルは書店の取り分です。
出版社も、出版のリスクに見合った取り分を確保しなければなりません。それに加えて、出荷などの流通経費が必要です。
そうすると、著者に支払われる報酬は、僅か2ドル程度になってしまいます。
それが電子書籍のシステムを利用すると、中間的な仕事の部分が消滅するので、著者の取り分は14ドルと、約7倍になります。
美容師さんは、WEBサイトを制作することで、店舗への投資をしなくても、出張美容室を営むこともできます。
WEBサイトを通じて、お客さんと交流することで、お客さんの家や職場に出向いて美容業務を行うことができます。より少ない投資で、効率的にお金を稼ぐことができます。(日本では、店舗が絶対に必要だという法律があるので無理ですが・・。)
紙の新聞を発行するには、新聞記者や広告担当者だけでなくて、制作オフィス、印刷工場、配送車両などの設備や、そこで働くスタッフ、それに販売のためのスタッフが必要です。でも、インターネットを利用した新聞ならば、新聞記者や編集者、広告担当者、それとWEBサイトの管理スタッフが揃っていれば新聞を作り、配信・公開することができます。
小額の投資、少数のスタッフで、紙の新聞よりも多くの付加価値を生み出すことができます。
以上、セス・ゴーディンさんのブログからの引用です。
同じカテゴリーの商売であったとしても、インタヘネットの普及によって、その中間部分の仕事が消滅しつつあるのだと思います。
先進国と呼ばれている国々では、より少ない資本で、より多くの付加価値を生み出すビジネスが最先端のビジネスなのかもしれません。
考えて見れば、グローバル経済のもと、高コスト体質の先進国で生き残って行くには、付加価値の高い商売を営む必要があるのだと思います。