有線テレビの日本映画専門チャンネルで、1974年に公開された日本映画「恋人は緑の風の中」を見ました。
先日、有線テレビの日本映画専門チャンネルで「恋人は緑の風の中」を見るまで、この日本映画の存在を知らなかったわけですが、この映画でデビューした原田美枝子の存在は、デビュー当時から知っていました。
おそらく、週刊平凡パンチか週刊プレイボーイで、デビュー当時の原田美枝子さんを知ったのだと思います。
1974年(昭和49年)は、オイルショックの影響で諸物価が急騰していた頃で、かぐや姫が歌う「神田川」が大ヒットしていた年です。
「恋人は緑の風の中」の音楽を担当しているのは、今はもう誰もがヒットする前のアリスです。今はもう誰もは、「恋人は緑の風の中」が公開された翌年の春に発売されたわけですから・・・。ちなみに、映画の冒頭で流れているのは、アリスが歌う「黒い瞳の少女」でした。
「恋人は緑の風の中」は、性のめざめという思春期の少年少女たちの原風景を描いた青春映画です。だから、この秋(2018年)67歳になる世間ずれしたおじさんが見ても、それほど抵抗なく見る事ができた(録画を早送りしながらですが)のだと思います。
原田美枝子さんのデビュー作で、当時15歳の原田美枝子さんの体当たり演技が話題になった幻の映画だとされていますが、40数年後の今、小生の記憶には全く残っていません。
この映画の主人公の少年を演じている佐藤佑介さんも、当時15歳の美少年で、コマーシャルに引っ張り抱っこだったそうですが、その事も小生の記憶から抜け落ちています。
映画評論家の佐藤忠男さんは、「恋人は緑の風の中」について以下のように語られています。(以下、引用です)
撮影に入る前に、家城監督からシナリオを読んでほしいと渡されて読んだことを思い出した。
少年少女の性意識を明るく健全なものとして描いたことに自信があるとおっしゃっていたように記憶する。
思春期ものというのが流行した時期があり、実際に露骨な性表現などしないしできないのに、ありそうな思わせぶりでヒットしたことがあった。
しかし、これは少年少女の性的関心を積極的に明るく描きたいのだということだった。
家城さんらしいなぁと思った。本当に、まじめで純粋なモラリストなのである。