昭和の喫茶店全盛時代、現在(2017年)では考えられないような喫茶店需要が存在していたのだと思います。
1961年(昭和36年)、西田佐知子が歌う「コーヒールンバ」がヒットして、街中の賑やかな所には必ず喫茶店が存在しているようになって、仕事の前に、仕事の合間に、仕事帰りに喫茶店が利用されるようになりました。
その結果、昭和50年代には、商圏人口800人でも儲けられる商売だともてはやされたのですが、1980年代に入ると喫茶店淘汰の波が押し寄せて来ます。他の飲食業態の、喫茶店需要に対する侵食が始まったわけです。
喫茶店ビジネスですが、商圏人口800人~1000人では採算が取れなくなって、商圏人口数千人でも儲けられなくなって、少なくとも1万人以上の商圏人口が必要なビジネスに変わって行った結果、店舗数が急減して行きました。
2017年の現在、街中には個人経営の喫茶店・カフェを紹介する本や雑誌が溢れていて、テレビの情報番組では、個人経営の喫茶店・カフェが度々紹介されています。SNSでも、至る所で個人経営の喫茶店・カフェが話題にされたりしています。
エカワ珈琲店は、昭和の喫茶店の全盛期を知っています。ですから、現在(2017年)が、喫茶店・カフェブームの真っ只中にあるとは思えません。
儲かっているのはチェーン店の喫茶店・カフェだけで、個人経営の喫茶店・カフェは、赤字と黒字の境目を彷徨っている店が大半だと推測しています。
何故かというと、喫茶店ビジネスは商圏人口1万人以上必要なビジネスとなっていて、生業規模の店では儲けられない構造になっているからだと思います。