2005年9月のこと、我が家(エカワ珈琲店)の超貧乏生活も、少しだけ改善されてきた時期のことです。
2人とも再婚なのですが、結婚してからの10年間、不運も重なって、あまりお金に恵まれない生活を送っていました。この年、結婚後初めて、ささやかですが、記念日を我が家の外で祝いました。
ちょっとだけ高級感のある焼肉レストランに、夕食を食べに行ったわけです。私たち夫婦はお酒を飲まないので、2人で1万円弱の出費です。そして、焼肉を食べながら、2年前にどん底を経験した私たち夫婦の生活が、少しずつ財政的に楽になりつつあるのを実感していたわけです。
コーヒー生豆の在庫量も、その頃、何年間か保存(エイジング)しているコーヒー生豆を含めて1.5トンくらいになっていました。
その年の前年、2004年の秋などは、エイジング(熟成させるために保存)しているコーヒー生豆を別にすると、ほとんど在庫を持つことができずに、その日暮らしの商売を営んでいたわけで、その事を考えれば、今は昔の感を覚えたものです。
それから5年、2010年のエカワ珈琲店です。贅沢は不可能なのですが、その日暮らしの生活からは完全に脱出していました。昔の苦しかった時代は、少しずつ伝説になりつつあったわけです。
人生というものは、運の悪い時もあれば良い時もあるとは限りませんが、ものすごく運の悪い時もあれば、それほど運の悪くない時があるということもあります。
そして、それから3年、2013年の2月には、数百万円を費やしてエカワ珈琲店の自宅兼店舗を改築・修繕することができました。20数年ぶりのことで、40数年前に建設した店舗家屋の未完成になっていた部分(2階住居部分)を、やっと完成させることもできました。
気持ちをゆるめたわけではないのですが、この頃から、エカワ珈琲店の業績は下降線を描き始めました。ものすごく運の悪かった時代に戻るのもイヤですから、気持ちを引き締めて商売に取り組んで、何とか一定の業績を確保しています。
マージャンでも経験があるのですが、気持ちがゆるんでちょっとしたミスをして、その結果、運気がどこかえ行ってしまって、何をやっても上手く行かなくなるというのは、年齢が年齢ですから御免です。