昭和41年(1966年)は、「君といつまでも」・「青い星屑」・「お嫁においで」と、加山雄三の歌が連続してヒットした年です。
この年は、あの「ビートルズ」が来日した年でもあります。
若大将EXPO?夢に向かって いま? 加山雄三 LIVE in 日本武道館 [DVD]
- アーティスト: 加山雄三
- 出版社/メーカー: ドリーミュージック
- 発売日: 2015/04/08
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る
NHKで「 加山雄三 LIVE in 日本武道館」のドキュメント番組が放映されていたのを見ています。若さにあやかりたいと、5歳年上の知り合いは、このコンサートを見に行ったそうです。
ヒットした歌はすべて、映画「若大将シリーズ」の挿入歌です。
中学3年生だったエカワ珈琲店の店主や周りの友人たちも、皆、加山雄三のファンでした。
「若大将シリーズ」の映画が封切られると、必ず、友人たちと見に行ったものです。
高校受験を控えているのに、その年の暮れに封切られた「歌う若大将」を見に行って、母親に小言を言われた思い出もあります。
我が家には、蓄音機もプレーヤーもあったので、加山雄三が歌うレコードを、シングルもLPレコードも、すべて購入して楽しんでいました。
若大将映画の中の、あの学生生活は、当時の青年たちのあこがれでした。
江川家は、当時としては裕福な部類でしたが、映画の中の世界とは、その生活環境に格段の開きがありました。
あの時代の、少し裕福な日本人の生活よりも、もう少しレベルの高い風景が、『若大将シリーズ』映画の中には存在していました。
加山雄三と若大将映画で思い出すのが、コカコーラーのコマーシャルです。
1961年(昭和36年)、コーラー原料と調合用香料の輸入が自由化されて、コカコーラーの躍進が始まりました。
1961年(昭和36年)に出荷量100万ケースだったコカコーラーは、毎年倍々ゲームの伸びを続けて、加山雄三が登場する「スカッとさわやか」のテレビコマーシャルが流れはじめた1966年(昭和41年)には、出荷量2000万ケースと、驚異的なスピードで普及を遂げていました。
コカコーラーのCM映像で描かれる若者たちの日常も、当時の一般的な若者たちの日常とは相当にかけはなれていて、若大将映画と同様の「あこがれ」の生活スタイルだったのを記憶しています。
高校に入学して1年くらいは、「若大将シリーズ」の映画を見に行ったり、新しい曲のレコードを買ったりしていましたが、それほど熱心なファンでは無くなっていました。
高校2年になると、加山雄三主演の映画も見に行かなくなり、レコードも購入しなくなりました。
加山雄三ファンを止めたのではなくて、熱心なファンで無くなってしまっただけです。
ですから、五木寛之のデビュー作「さらばモスクワ愚連隊」が、加山雄三主演で映画化されていたのを、何年か前まで忘れていたわけです。
昭和43年公開の映画ですから、高校2年生の頃のことで、まだ五木寛之という作家の存在を知らなかった頃の映画です。
(五木寛之の作品に夢中になったのは、高校3年生からです。)
ちなみに、エカワ珈琲店の店主ですが、65歳の今(2017年1月現在)も、加山雄三ファンであることには、変わりがありません。
21世紀の日本で、我々は、「若大将シリーズ」の世界とは比べ物にならないほど豊かな生活を楽しんでいます。
50年(半世紀)という歳月は、ものすごく長い時間だったのだと思います。
しかし、エカワ珈琲店の店主にとっては、あっという間の出来事のような気がします。