『風に吹かれて』という言葉で、五木寛之とボブデュランを連想するのが、団塊の世代です。
エカワ珈琲店の店主は、読売新聞社から刊行された五木寛之さんのエッセイ集「風に吹かれて」を購入して読みました。その本は、2年か3年の後、古本屋さんで換金しました。
1966年(昭和41年)『さらばモスクワ愚連隊』でデビューした五木寛之が、その翌年の1月、『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞を受賞しました。
その年の4月から、週刊読売で連載されたエッセイが、『風に吹かれて』です。
1年間の連載の後、読売新聞社から、単行本として出版されました。
エカワ珈琲店の店主は、その単行本で、五木寛之の『風に吹かれて』をはじめて読みました。
ボブデュランの『風に吹かれて』も、もちろん知っています。
1960年代の後半、年老いた珈琲豆焙煎屋の高校時代、深夜のラジオから流れてくるこの歌を、何回も聴いた記憶があります。
年老いた珈琲豆焙煎屋は、音楽には興味がなくて歌も下手でしたから、聞いているだけでしたが。
10代の後半、『さらばモスクワ愚連隊』・『蒼ざめた馬を見よ』・『青年は荒野をめざす』・『ソフィアの秋』・『風に吹かれて』・『ゴキブリの歌』・『海を見ていたジョニー』・『デラシネの旗』・『内灘夫人』などなど、五木寛之の単行本を読み漁っていました。
それが、20代を少し過ぎた頃から、55歳の半ばころまでの約30年間、五木寛之の本とはほとんど無縁でした。
10年ほど前、書店で『五木寛之ブックマガジン』という雑誌を見つけました。
価格が500円と、手ごろだったのと、懐かしかったので購入しました。
昨年(2016年10月)、物置を整理していて、その『五木寛之ブックマガジン』を見つけました。
60代も半ばに到達して、何故か近頃、10代後半のことが、懐かしくて仕方がありません。
昨日(2016年10月13日)、ボブデュランがノーベル文学賞の授賞者となったというニュースが舞い込んできました。
高校3年生の文化祭で、ボブデュランの「風に吹かれて」を、日本語に訳された歌詞ではなくて英語の歌詞をクラス全員で歌ったのを覚えています。